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わたしのハムスターを化石で残すには?

わたしのハムスターを化石で残すには?
  • 2009年10月28日竹内薫
  • ミック・オヘア編 勅使河原まゆみ訳
    発行:ランダムハウス講談社
    ISBN:978-4270004081 定価:1,300円(税別)
    発行年:2008年9月19日
  • 書評:竹内薫

あの「騒動」の元ネタがここに・・・

2008年7月、NHKの『ためしてガッテン』という番組の中で「お湯のほうが水より早く氷になる」というワザが紹介されたところ、すごい大騒ぎになってしまいました。ある有名な大学教授が「その原理(ムペンバ効果というものです)は物理学で未解明なんだからお湯の方が早いなんてあり得ない」とバッサリ否定し、さらに「お湯を作るエネルギーやお湯を凍らせるために使う余分なエネルギーのムダづかいをあおっているのでけしからん」とブログで批判したのです。
しかしNHK側は「10回以上実験をやって確かめたことで、ウソなんかじゃありません」と反論。争いは結論を出せないまま、この話はなんとなく忘れられてしまいました。
が、この本に書いてありました!『ためしてガッテン』がやった実験と全く同じではないようですが、ちゃんと科学解説付きで実験のやり方が書いてあります。どうでしょう、NHKと有名な大学教授、どっちが正しかったのか、自分で実験してみませんか?

というわけで、この本、いろんな科学実験が紹介されています。小学一年生ができるものから、お酒が飲める大人じゃないとできないものまでいろいろですが、どの実験も、すごい道具はいりません。お家や学校やお店で売っているものでできちゃうんです。
この本の中にある実験は、イギリスの科学雑誌「ニュー・サイエンティスト」の中にある、読者が読者の質問に答える『ラスト・ワード』というコーナーに寄せられたものを集めたのがほとんど。だから、理科の教科書にのっているようなマジメな実験ではなく、読んでるだけで笑っちゃうような実験ばかりがのっています。でも、きちんとした科学解説が書いてある。
実験をするだけでは、ただのイタズラ。実験のあとに「どうしてこうなるんだろう」と考えて答えを出すのが、“科学”なんですね。
僕が一番やってみたいのは、「オーバーリアクション―コーラとメントスで爆発的な反応が起こるのはなぜ?」という実験です。必要なのは、2リットル入りのペットボトルに入っている炭酸飲料、そしてミント味のメントス。なるべく外で、広い空き地でやってくださいとのことです。
実験は簡単で、ペットボトルのふたを開けて、その中にミントスを全部入れる。そして逃げる・・・すごいらしいです!インターネットにも動画がありますが、やっぱり、自分でやってみたい! 

「ハムスターを化石で~」なんていう題名なので、最初は、動物にひどいことをする実験が書いてあるんじゃないか、と思ったのですが・・・これ、「はく製」とかじゃなくて「化石」なんですよ。え?作り方ですか?それは、この本を読んで確かめてくださいね。かなり笑えますよ!

文 竹内 薫
科学評論、エッセイ、書評、講演などを精力的にこなす「猫好き科学作家」(サイエンスライター)。テレビ、ラジオでキャスター、ナビゲーターなども務める。科学の真面目な解説書から、それを小説風に料理したSFタッチのショートショート、SFか現実かわからない不可思議なミステリーなど、その著書は多岐にわたる。

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