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秋吉台に行こう 親子で3億年の時間旅行
2009年02月07日 yasuko
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広い草原で白い羊たちが草を食んでいるような、雄大(ゆうだい)な光景が
広がるカルスト台地。
この場所で時間旅行ができると聞くと皆さんは驚くでしょうか?
山口県美祢(みね)市にある秋吉台は、カルスト台地や鍾乳洞
(しょう
にゅうどう)で有名なのですが、実はこの地域は地層
が逆転している世界
でも珍しい場所でもあります。
また横倒しになった地層
からは様々な年代の化石
が発掘されます。
秋吉台は3億年の時間旅行ができる特別な場所なのです。
秋吉台科学博物館で3億年の時の流れをたどる
秋吉台を訪れる多くの人たちは東洋一の
大鍾乳洞
(しょうにゅうどう)、秋芳洞
(あきよしどう)をめぐり、草原に石灰岩
の柱が点々と並ぶカルスト台地を眺(なが)
めて帰ることが多いようです。
でもそれは秋吉台の魅力
(みりょく)のほんの
一部に触れただけでしかありません。
秋吉台の魅力
を十分に感じるためには、まず最初に秋吉台科学博物館
へ立ち寄って、この大地に刻まれた3億年という時間の流れをたどり、
そして実際に秋吉台を歩いてみてほしいのです。
・世界でも珍しい逆転した地層
秋吉台には古い地層
が上に、新しい地層
が下に、というように地層
が逆転している
場所があります。
地殻(ちかく)変動で地層
がひっくり返って
しまいこのようになったのだと言われてます。
「帰り水
」という場所のボーリン
グ調査によって地層
が逆転している
ことが証明されたのですが、その調査の時にどのくらいの深さからどんな
化石
が出てきたのかを館内の展示で見ることができます。
「ここから地層
がひっくり返っている」という場所を自分の目
で確かめること
ができるのです。
・サンゴ
礁(しょう)だった秋吉台
秋吉台の大部分は石灰岩
(せっかいがん)
でできていて、その中にはサンゴ
やフズリナ
などサンゴ
礁にいたと思われる生き物の化石
がたくさんふくまれています。
そのようなことから、秋吉台は大昔はサンゴ
礁だったと考えられて
います。
サンゴ
礁は海洋プレート
に乗って大陸の方へ移動し、大陸とぶつかる
と割と軽い石灰岩
が上の方へせり上がり、石灰岩
の塊(かたまり)と
なって現れました。
これが今の秋吉台です。
・天然の落とし穴「ドリーネ」
秋吉台にはくぼんだ場所がたくさんあります。
これをドリーネと言います。
石灰岩
は雨
水
で溶けるため、割れ目
にしみ込ん
だ雨
水
が少しずつ岩を溶かし、ついには大きな
穴(ドリーネ)となったのです。
まるで落とし穴のようです。
そして50万年前にこの落とし穴に落ちてしまった動物たちがいます。
秋吉台では50万年前の東洋ゾウや揚子トラなどの化石
が発見されるの
だそうですから驚きますよね。
館内には50万年前に生きていた揚子トラの頭骨
(とうこつ)や15万年前
のヤベオオツノシカの化石
骨
(かせきこつ)などが展示されています。
・雨
水
が造った鍾乳洞
(しょうにゅうどう)
秋吉台科学博物館では秋吉台にたくさんある
鍾乳洞
(しょうにゅうどう)がどのように
してできたのかを知ることができます。
秋吉台を作っている石灰岩
(せっかいがん)
は雨
水
にふくまれているわずかな酸
(さん)
に溶かされていきます。
石灰岩
の割れ目
は少しずつ溶かされて水
の通り道となり、その道は
大きくなっていきます。
溶かされたりけずられたりしながら、長い年月
をかけて大きな空洞
(くうどう)となり鍾乳洞
となるのです。
・学芸員さんに会おう!
秋吉台科学博物館ではたくさんの展示物
を見ながら秋吉台の魅力
に触れることが
できます。
見ただけでは分からないことや、疑問に
思うことは学芸員さんに聞いてみましょう。
秋吉台科学博物館にはここで研究をしている学芸員の方たちがいらっ
しゃいます。
学芸員の藤川将之さんは3億年前のアンモナイト
を専門に研究されて
います。
英語、ロシア語、ドイツ語で書かれた論文と化石
とを照らし合わせて
時代を特定し、その殻(から)から、どんな所に棲(す)み、どんな
ものを食べていたのかも調べます。
アンモナイト
の化石
を通して、3億年前の地球がどのような環境
だったのかを知ることができるのだそうです。
館内の展示を見ながら、秋吉台の逆転した地層
の話や化石
の話、そして
世界の様々なカルスト地形についてなど、楽しいお話を聞かせて頂き
ました。
博物館に着いたら学芸員さんの部屋をノックして館内を案内して
もらってはいかがでしょう。
カルスト台地の楽しみ方
秋吉台科学博物館の前にはカルスト台地が
広がっています。
秋吉台のカルスト台地では広い草原に白い
石灰岩
の柱が並ぶ雄大(ゆうだい)な風景
をながめるのも楽しみ方の一つです。
でも日が暮れるとまた別の楽しみもあり
ます。
暗くなるとこの辺りには夜行性の動物たちが現れるのです。
夜は人とすれ違うよりもタヌキと会うことの方が多いのだとか。
そしてカルスト台地が暗闇(くらやみ)に包まれる頃には満天の星を観る
ことができます。
暖かい季節なら草原に寝転がって星を眺(なが)めるのも良さそうですよね。
秋芳洞(あきよしどう)を歩こう
秋吉台科学博物館を出て下っていくと館内で
説明を見たばかりの大鍾乳洞
(しょうにゅう
どう)秋芳洞(あきよしどう)にたどり着きます。
山の岩肌(いわはだ)にぽっかりと開いた
入口を入ると、そこはまるで別世界です。
一度溶けた石灰
分が、気の遠くなるような
長い年月
をかけて結晶
になりながら作り上げた芸術作品たちは、自然の
美しい規則を私たちに見せてくれます。
「百枚皿」と名付けられた小さな池(リムストーンプール)は、落ちて
きたしずくが描く波
が作り出したのだそうです。
時間旅行のおみやげ
秋吉台の地層
のこと、化石
のこと、鍾乳洞
(しょうにゅうどう)のことを知ると、きっと
本物を見たり触ったりしたくなることでしょう。
秋吉台の楽しいところは、これらのものが
お土産屋さんで見つけられるところです。
外国から輸入された鉱石や化石
も混ざっては
いますが、秋吉台で採れた鍾乳石や化石
も
たくさん並んでいます。
手にとってみたペーパーウェイトの中には秋吉台の化石
たちが
きっしり!
その他にもアンモナイト
の化石
のキーホルダーやフズリナ
の
化石
も見つけましたよ。
家に帰った後もまた楽しかった時間旅行を思い出せそうです。
色々な場所に出かけて美しいものや不思議なものを見た時に、少し
科学的なことを知るだけでその美しさは何倍にもなり、不思議なこと
はもっと知りたくなります。
秋吉台に出かける時も、その歴史や成り立ちを少し知って、そして
ゆっくりと歩いてみることで、3億年の旅はより深いものになりそうです。


