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伊丹市昆虫館 ~小さな命の鼓動(こどう)を感じに行こう~
2010年01月21日 yasuko
![]() オオゴマダラの幼虫 |
「昆虫(こんちゅう)」と聞くと、みなさんはどんなことを思うでしょうか?
「さされるからきらい」とか「怖(こわ)くてさわれない」いう人もいるかもしれません。
都会で暮(く)らす人たちの中には「昆虫(こんちゅう)なんて周(まわ)りにいないよ」と思っている人もいるでしょう。
昆虫は人間とくらべると、体の大きさはずっと小さいのですが、地球上でもっとも繁栄(はんえい)している生命で、その種類は80万種以上と言われています。
今回ご紹介する伊丹市昆虫館(いたみしこんちゅうかん)では、昆虫を飼育して生きた昆虫を展示しているので、小さくて神秘的(しんぴてき)な昆虫たちの、いのちの鼓動(こどう)を感じることができます。
形を変えて成長する昆虫たち
チョウの仲間などは、幼虫
からさなぎ
になり、そして成虫
になります。
さなぎ
から出てきた成虫
は、幼虫
とは全く似(に)ていない姿をしています。
このように、成長の途中(とちゅう)で大きく姿を変えることを変態
(へんたい)といいます。
伊丹市昆虫館では、これから成虫
になる色々なチョウのさなぎ
を見ることができます。
さなぎ
といっても、写真のように、チョウの種類によって色も形もちがっています。
例えば、オオゴマダラのさなぎ
は少し透(す)き通ったような金
色をしていて、それはまるで、みがかれた琥珀(こはく)のようにきれいです。
さなぎ
はじっとしていて動きません。
じっとしてエネルギー
を節約しているようにも見えます。
エネルギー
を節約しながら、飛び立つその時をじっと待つことを、長い進化
の中で必要とされたのでしょうか。
さなぎ
を観ながら、親子でこの小さな生き物たちの進化
に思いを馳(は)せるのもよさそうです。
チョウが舞(ま)う楽園を散歩する
伊丹市昆虫館には、関西一の広さを誇(ほこ)る、チョウ温室があります。
ここでは約14種類1,000匹ものチョウたちが、1年中その可憐(かれん)な姿を見せてくれます。
ここでは、チョウが飛ぶ姿、蜜(みつ)を吸う姿、求愛(きゅうあい)の様子など、生きたチョウの行動を観察することができます。
写真のオオゴマダラとスジグロカバマダラは一つの花の上にとまり、何をしているのでしょうね
。
自分の目
で本物の昆虫を観察することでたくさんの発見があることでしょう。
伊丹市昆虫館で育ったジュニア写真家
生きた昆虫たちに出会い、その不思議を感じることができる伊丹市昆虫館の環境が二人のジュニア写真家を育(はぐく)んでいます。
ねらったシーンを再現して撮(と)る、年神和明くん(中学校1年生)
1歳のときにバッタをつかまえたことから始まったという、年神和明くんの昆虫観察。
自分自身で様々な昆虫を飼って観察することで、図鑑(ずかん)だけでは分からない昆虫の生態(せいたい)を知ることができるのだそうです。
年神くんの写真の中には、その生態を知っている人にしか撮れないシーンがたくさんあります。
時には、ねらったシーンを自分で工夫して再現することもあるそうです。
人工的な刺激
(しげき)に慣れ、小さな命の鼓動(こどう)には、目
を向ける機会が少なくなった子どもや大人が多い中で、年神くんのこの好奇心はどのようにして深められ、育てられていったのでしょう。
そこには、家族の存在がありました。
昆虫が苦手なお母さんが、一緒(いっしょ)に昆虫を探したり、一緒に伊丹市昆虫館に通ったり、また、お父さんが育て方を教えてくれたりもするそうです。
きっと家族でいる時も、昆虫の話題はつきないことでしょう。
「伝えたい」ことを写真で表現する佐伯昇馬くん(小学校5年生)
「この風景を誰かに見せたくて写真を撮った」と、展示されている写真の説明をしてくれた佐伯昇馬くん。
色や構図が美しい佐伯くんの写真は「今のこの風景や感動を誰かに伝えたい」という気持ちにあふれています。
伊丹市昆虫館には家族でよく来るという佐伯くんは、写真を撮ることでさらに新しい発見をすることがあるのだと言います。
昆虫への興味から始まった好奇心はそれを人へ伝えることの興味へとつながりまた道具であるカメラの仕組みへの興味ともつながっているようです。
そしてそこには、アルバムを作りやすい環境を与えてあげるお母さんや、カメラの仕組みを分かりやすく説明するお父さんの存在がありました。
二人のジュニア写真家の素晴らしい写真は、伊丹市昆虫館の環境と家族によってその好奇心が育てられていった結果なのでしょう。
伊丹市昆虫館では、ただ昆虫を眺(なが)めるだけではなく、育っていく様子や、擬態
(ぎたい)の様子など、昆虫たちの生きていくための神秘的な知恵や工夫を観ることができます。
家族で出かけて、小さな命の鼓動(こどう)を感じ、家族一緒に好奇心を深められる、そんな場所でした。
現在、企画展『昆虫写真を楽しもう』が開催されていて、昆虫写真家の海野和男さんや湊和雄さんの写真と一緒に、年神和明くんと佐伯昇馬くんの写真を観ることができます。
『昆虫写真を楽しもう』
会期:2009年11月
25日~2010年2月
8日
場所:兵庫県伊丹市昆陽池3丁目
1番地 伊丹市昆虫館2階 第2展示室
072-785-3582
WEBサイト:http://www.itakon.com/


