太陽に点!? 水星を観測する
2006年11月10日 宮田新作
2006年11月 は、水星 が太陽 面を横切るようすが見られるなど、水星 観測にうってつけのとき!
水星の1年は88日
太陽系
の惑星
は8個あります。太陽
に近い方から、水星
、金星
、地球、火星
、木星
、土星
、天王星
、海王星
。このうち、地球よりも内側で太陽
のまわりを回っている水星
と金星
を「内惑星
」といいます。反対に、地球よりも外側を回っているのが「外惑星
」です。
惑星
が太陽
のまわりを一周するのにかかる時間を「公転
周期」といいます。
地球の公転
周期は1年、つまり365日。これに対し、水星
は地球よりも短く、(地球でいうところの)0.24年、88日ほどで一回りしてしまいます。つまり、水星
にとっての1年は88日。水星
の外側を回る金星
の公転
周期は0.61年、225日ですから、外側の惑星
ほど時間をかけて太陽
のまわりを回ることがわかります。ちなみに海王星
は、太陽
のまわりを一周するのに地球の164倍かかります。

水星を見る!
ところで内惑星
である水星
は2006年11月
、とても観測しやすい時期にあたります。注目
は11月
中旬から下旬の、夜明け前の東の空(太陽
の昇る方角)。
太陽
が昇ってくると明るすぎて水星
は見えなくなってしまうので、太陽
が昇るまでの時間が、水星
観測のチャンスです。
水星
が姿を見せてから太陽
が昇って来るまでの時間が最も長い日の位置を「西方最大離角」といって、今月
25日がその日にあたります。東の空に見えるのにどうして西方最大離角なのか? このことばには、東から昇ってくる太陽
から最も西側に離れたところ、という意味があります。
残念ながら水星
は金星
ほど明るくは見えません。観測のポイントを国立天文台に聞きました。
「水星
は目
印がないとちょっと観察がむずかしいかもしれません。真東からやや南寄りの地平線近くを、よく目
をこらして見てください。地平線から17°という、わりと(高度の)低いところに見えるはずです」。(国立天文台)
地上から観測すると小さな点のような水星
ですが、右側が欠けた三日月
のような形に見えます。太陽
の光が当たる角度の関係で、どうしても欠けてしまうのです。

水星が太陽を横切る
このほかにも、11月
は水星
にかんしてもうひとつ面白いことがありました。
水星
が太陽
と地球のちょうど間に入り、この3つの天体
が、太陽
-水星
-地球の順番で一直線に並んだのです。内惑星
が太陽
と地球の間に入ることを「内合」といいます。ちなみに、太陽
の反対側で一直線になることを「外合」といいます(上の図版参照)。
11月
9日に内合を迎えた水星
は、太陽
に重なって見えました。太陽
の方が圧倒的に大きくて水星
は点のようでしたが、確かに太陽
と水星
が重なりながら移動していくようすが観測されました(写真参照)。
これを、水星
の日面通過(太陽
面通過)といいます。水星
の公転
軌道と地球の公転
軌道はほんの少し傾いているため、内合の位置にあっても太陽
と水星
が完全に重なって見えるのは、じつはまれなこと。たまたま今月
の内合はきれいに一直線になったのです。
水星
の日面通過が次に見られるのは、26年後です。





