春一番はどんな風?
2007年02月28日 坂野上淳
生暖かい風が吹いて春だなあと思うとまた寒くなり……。春は一気にはやってきてくれません。
春一番
「春一番(はるいちばん)」とは、2月
上旬から3月
下旬の間に初めて吹く南寄りの強風のことを指します。
日本に春が近づくと、冬型の安定した西高東低の気圧配置
が崩れ、ユーラシア大陸から東に移動する高気圧
と低気圧
が交互に日本列島を通過することになります。春先に発達する温帯低気圧
は、多くの場合、日本海上を発達しながら進んでいきます。低気圧
は、日本海から蒸発
する水蒸気
をエネルギー
源のひとつとしながら発達するからです。
「春一番」は、この日本海を進む低気圧
に向かって南側(太平洋側)の高気圧
から暖かい風が吹き込むことで発生
します。このことからも分かるように、春一番は主に太平洋側で観測されます。特に、海に面して開けた土地である関東平野や静岡県で強い風や突風が吹くことが多いようです。
また、急に暖かくなると、それまでに積もった雪
が緩んで雪
崩(なだれ
)を引き起こす原因にもなります。極端な場合は、雪
融け(ゆきどけ)が鉄
砲水
や洪水
にまで発展するので、山間部では注意が必要です。また海上では強風による高波
が発生
するので、船舶(せんぱく)事故につながります。
三寒四温
「春一番」は暖かい風ですが、「春一番」が吹いた翌日は冷え込むことが多いとされています。これは、低気圧
が日本海を北海道の東まで進むと、一時的に西高東低、つまり冬型の気圧配置
となるからです。低気圧
のうしろから寒気が流れ込むため、寒さが戻ります。つまり、春先の暖かい風と「寒の戻り」は切っても切れない関係にあるのです。昔の人は、このように春先に寒さと暖かさが交互にくることを「三寒四温」と表現しました。
2007年は2月
14日に関東地方で「春一番」が吹きました。案の定、翌日は東北地方や北海道で低気圧
が発達し、強風と大雪
で関東地方も大荒れの天気
になりました。東京から千葉
にかけての湾岸を走るJR京葉
線は強風で運行を停止し、静岡県袋井(ふくろい)市では、風で多数の家屋の屋根
が吹き飛ばされる被害が出ました。
春の訪れは人の心を浮き立たせますが、さまざまな場所で自然災害
に注意が必要な季節でもあるのです。





