食べることは、生きること。
2007年03月01日 漆原次郎
メタボが心配な中高年。過激なダイエットで死亡する人も出たモデル界。でも、中学生の世代でも「食べること」がないがしろにされているのでは、と思えるデータがでてきています。

乱れる食生活
私たちが生きていくために、日々しなければならないことはいろいろとあります。寝ること、運動をすること、そして、食べること……。人間などの多くの動物は、栄養をたくわえるために、食べものを食べなければなりません。ところが、最近の日本では、昔に比べて食べ物の種類も豊富になったにもかかわらず、「食生活」自体が乱れている傾向があります。
「メタボリック・シンドロームが心配」と言っておなかをつまむお父さん・お母さんたちの姿を目
にするかもしれません。けれども、中学生ぐらいの若い人たちの食生活を見ても、昔よりも悪いほうに向かっている変化がいろいろあるのです。
たとえば、男の子の間では太っている人の割合が多くなってきています。1976~1980年(約30年前)と、最近1996~2000年の12~14歳のようすを比べてみると、「肥満」(ここでは、標準よりも2割以上体重が多いこと)の人は男子が5.9%から8.5%へと大きく増えました。女子でも、8.1%から8.4%と、減ってはいません。
また、女の子の間で多いのは、自分はふつうの体重なのに「太っている」と思い込んでいる人です。特に15~19歳の女子では、そう思っている人が70.9%もいるそうです(2002年しらべ)。そのため、野菜などの栄養ある食べ物もとらない「不健康やせ」をする人が増えています。
さらに10代の女の子は、骨
をつくるためのカルシウム
も不足ぎみ。15~19歳の平均では目
標の8割くらいしかカルシウム
を摂れていません。人の骨
の丈夫さは、10代後半で決まります。この時期にカルシウム
をあまり摂らずにいると、大人になってから、骨
がもろくなり折れやすくなる骨
粗鬆症(こつそしょうしょう)になってしまいます。
ほかにも、朝ごはんを食べずに学校に行く中学生が約2割も! 体温を上げて体にスイッチを入れるために、朝ご飯はとても大切なのに……。
いま、「食べること」についてもっと知りましょう、という「食育(しょくいく)」の重要性がさかんに言われています。家庭科や総合学習の時間などに、食べ物について学ぶ機会があるかもしれません。でも、いちばん身近に学べる場所といえば、毎日の食卓でしょう。「いま口にしようとしているこの食べものには、体をつくるどんな栄養が含まれているんだろう?」 そんなことを少し考えながら食べるだけでも、バランスのとれた食事をこころがけるきっかけになるのでは?
「健康は 日々の食事の 積み重ね」。1日3食、おいしく楽しく食べましょう!





