科学ドキュメント

火星の情報を集めろ! 無人探査機MRO、周回軌道へ突入

2006年03月10日   


地球のとなりの惑星火星 に向けて打ち上げられたアメリカの無人探査 機MRO。地球から約5億kmの道のりでしたが、7か月 かけて火星 の周回軌道に到達しました。

火星ってどんな星?

わたしたちの住む地球と同じく、火星太陽 を中心に回る太陽系惑星 。地球から約5億km(キロメートル)離れた軌道を回っています。

火星 の内部は、半径約1700kmの密度 の高い中心核 、岩石質のマントル 、薄い地殻からなると考えられています。

土壌は、酸化鉄 が含まれているため赤く見えます。火星 の南半球はクレーター が多いことから古い大地、北半球は比較的少ないため若い大地とされ、しかも北半球は南半球より全体的に数kmも低い地形となっています。

しかし、なぜそんな差ができたのかはよくわかっていません。また、多くの場所に、 によって浸食したような痕跡(こんせき)も残っています。しかし、詳しいことはやはりわかっていないのが現状です。


謎に満ちた火星を調べる!

これまでいくつもの火星探査 機が打ち上げられ、火星探査 が行われています。NASA(米国国家航空宇宙 局)の「バイキング」1号は1976年から1982年と、これまでのなかでは最長期間、調査をしました。

また、最近では2003年の火星 大接近にあわせて打ち上げられた2台の無人探査 車が、着陸から2年たった現在も火星 を走り回って探査 を行っています(当初3か月 で役割を終える予定でしたが、今も活動を続けています)。

ちなみにこの2台は、火星 にははるか昔、表面か表面近くに があった証拠を見つけました。これは、火星 に生命が存在した可能性を示すものとみられる、重大な発見でした。


これまで以上のデータを集める!

そして2005年8月 12日、NASAは新無人探査 機「マーズ・リコネサンス・オービター(MRO)」を打ち上げ、7か月 後の2006年3月 10日には火星 を回る軌道に到達しました。

MROには1m(メートル)の物体も識別できる高精度なカメラや、地中の水 分を測定できるレーダーなど、これまでの探査 機にはなかった高性能の機器を搭載(とうさい)しています。

このため、集められるデータ量は、過去の観測機が集めたすべての量より多くなると見られています。これから徐々に火星 の超高層大気に進入し、秋からは火星 の大気や表面、地下のようすを探査 する予定です。

また、検討中の火星 有人探査 の着陸点を探すことになっています。火星 が新たにどんな形で明らかになるのか、要注目 です!