2007年11月30日湊和雄
イイギリは、漢字で「飯桐」と書きます。昔、そのハート型の大きな葉 っぱが、飯を包むために利用されたことから、この名がついたといわれています。東京などにも公園樹として植えられており、実を残して葉 を落とす冬は、すぐに目 にとまります。みなさんも探してみてください。
秋も深まり、少しずつ冬の気配を感じる沖縄です。ところが、亜熱
帯の森では、冬を感じさせるような光景が乏しいのも、また事実です。紅葉
や落葉
する木もごく限られていますし、霜
や雪
も見られませんから、当然と言えば当然なのですが。
そんな亜熱
帯の森で、冬らしさを感じさせてくれる数少ないもののひとつが、このイイギリの実です。大きな房状に実る深紅の実は、緑の樹々に囲まれた森のなかでは、とても目
立ちます。やがて、残っている葉
もすべて落ち、さらに赤い実の存在が際立つことでしょう。こんなに目
立つイイギリの実ですが、意外にも野鳥たちには人気もなく、ときおりヒヨドリの姿を見かける程度です。
樹高10〜15m。沖縄から本州に分布
プロフィール
湊和雄(みなと かずお)
動物写真家
東京生まれ。大学で昆虫を学ぶために沖縄に渡る。琉球列島をフィールドに、写真とビデオで亜熱
帯の生き物たちを撮影する毎日。南島漂流記のサイトhttp://3710km.com/dairy.html