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アカホシテントウの幼虫

2008年05月30日尾園暁

この時期、ウメやクヌギ、クリなどの木を見上げていると、その枝にトゲトゲした1cmほどの不思議な虫がたくさんついていることがあります。これはアカホシテントウという、テントウムシの幼虫 です。成虫 は、この幼虫 の姿からは想 できないような、黒地に赤い2つの紋(もん)*がある、とても美しいテントウムシです。

アカホシテントウの幼虫 たちは、枝についているタマカイガラムシという小さな昆虫を食べています。写真で、トゲトゲしたのがアカホシテントウの幼虫 、そのまわりに写っている丸いものがタマカイガラムシ、白いつぶつぶしたものは、タマカイガラムシの抜け殻(ぬけがら)です。タマカイガラムシは、樹木の枝から樹液を吸って弱らせてしまうので、樹木にとって害虫 (がいちゅう)です。一方、アカホシテントウは、樹木の害虫 であるタマカイガラムシを食べてくれるので、樹木にとって益虫 (えきちゅう)です。

アカホシテントウは、冬になるとタマカイガラムシのいる木に集まってきます。そして交尾、産卵 し、その卵 は4月 頃に孵化 (ふか)して幼虫 になります。そして5月 中ごろまで、アカホシテントウの幼虫 は、タマカイガラムシをせっせと食べ、大きく成長します。すっかり成長した幼虫 は枝先にたくさん集まってさなぎ になり、5月 の終わりころには羽化 (うか)して成虫 になります。アカホシテントウの成虫 は、夏の間、さまざまな場所ですごします。しかし、繁殖 期が近づいてくると、また、タマカイガラムシのいる木へと集まってくるのです。

*紋(もん):模様(もよう)のこと

文 尾園暁
尾園暁(おぞの あきら) 昆虫写真家。 大阪生まれ。おさないころ、両親に買ってもらった図鑑をきっかけに、昆虫の魅力にとりつかれる。現在は神奈川県南部の湘南(しょうなん)に在住。地元と小笠原諸島(おがさわらしょとう)を中心に、虫たちを撮影する日々を送っている。

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