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オオトモエ

2008年06月06日湊和雄

いつもの年よりも遅(おそ)くなりましたが、5月 24日に沖縄はやっと梅雨 (つゆ)に入りました。梅雨 の季節(きせつ)になると、森の木々がいきいきとして、さまざまな花も見られるようになります。

沖縄の梅雨 の森で、いちばん代表的な花はイジュでしょう。ツバキのなかまで白い大きな花をたくさんつけます。 の合間をぬって、花にはさまざまな昆虫がやって来ます。

昆虫は昼まだけではなく、夜にもやって来ます。この晩は、大きな蛾(が)のなかまのオオトモエが目 立っていました。オオトモエは、花や熟(じゅく)した果実 などに集まってきます。

地味(じみ)な色をしたオオトモエですが、よく観察(かんさつ)するとふしぎな模様(もよう)をしています。はねの縁(ふち)がまるでボロボロにちぎれたような模様があるのです。しかも、影(かげ)まであって、まるで「だまし絵」のようです。

この模様は何のためなのでしょうか?オオトモエは、昼まは、森の地面の落ち葉 の上でじっとしています。ただでさえ目 立たない姿(すがた)ですが、このような模様をしていると、どこからどこまでが本当のはねなのか、よけいにわからなくなりそうですね。
前翅長(ぜんしちょう)*47〜49mm。ほぼ日本全国に生息 (せいそく)

*前翅長(ぜんしちょう):チョウやガは、前ばねの付け根 から先端(せんたん)までの直線距離(ちょくせんきょり)で大きさを表します。

文 湊和雄
湊和雄(みなと かずお) 1959年東京生まれ。琉球大学に入学し、沖縄に渡る。 大学勤務の後、94年よりフリーの写真家。 熱帯でも温帯でもない日本の「亜熱帯」を映像で表現するため、山原(やんばる)を中心に、琉球列島の野生生物をカメラとビデオで追う毎日。

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