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自然だより

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コバネササキリ

2008年11月21日尾園暁

すっかり秋も深まった田んぼのあぜ道で、コバネササキリに出会いました。ササキリは草地にすむ小形のキリギリスの仲間です。草食性(そうしょくせい)で、稲刈(いねか)り前の田んぼでは、ときどき稲穂(いなほ)をかじったりすることがあり、害虫 として扱(あつか)われることもあります。しかし、イナゴのように大発生 することはなく、それほど大きな被害(ひがい)は出しません。

コバネとは翅(はね)が小さいという意味で、この写真を見ると、実際(じっさい)に翅が短(みじか)く、腹部(ふくぶ)がかなりはみ出しているのが分かると思います。ササキリの仲間(なかま)は何種類(なんしゅるい)もいるのですが、この特徴(とくちょう)で他の種類(しゅるい)と見分けることができます。

このコバネササキリは、腹部(ふくぶ)の先に体と同じくらい長い産卵 管(さんらんかん)をもっているので、メスとわかります。成虫 は冬を越(こ)せないので、もうそろそろ彼らの季節は終わり、死んでしまうのですが、きっと土の中にたくさんの卵 (たまご)を産んだことでしょう。来年にはまた、この田んぼで、新しい世代(せだい)のコバネササキリが見られるはずです。

文 尾園暁
尾園暁(おぞの あきら) 昆虫写真家。 大阪生まれ。おさないころ、両親に買ってもらった図鑑をきっかけに、昆虫の魅力にとりつかれる。現在は神奈川県南部の湘南(しょうなん)に在住。地元と小笠原諸島(おがさわらしょとう)を中心に、虫たちを撮影する日々を送っている。

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