かがくナビ

  • home
  • 自然だより
  • 科学ムービー
  • ブログ
  • ナビのひろば

自然だより

ディスクリプション ディスクリプション

樹氷

2010年01月29日高嶋清明

これは山形・宮城県境にひろがる蔵王山(ざおうさん)の樹氷 (じゅひょう)です。毎年1月 ~3月 、山頂(さんちょう)の林はみごとな樹氷 林(じゅひょうりん)へと変化します。東北地方の奥羽山脈(おううさんみゃく)にはいくつか樹氷 のできる場所がありますが、蔵王では樹氷 林の中にスキー場が広がり、ロープウェイですぐ近くまで行く事ができ、観光客もたくさん訪(おとず)れています。

樹氷 は単(たん)に木に がついたものではありません。強風(きょうふう)にのって飛んできたつめたい水蒸気 (すいじょうき)と雪 が木にぶつかって瞬間的(しゅんかんてき)に凍(こお)りついてできたものです。

樹氷 ができるためには、同じ方向から強い風が吹(ふ)きつづけることが必要(ひつよう)です。風の吹いてくる方向に向かって水蒸気 と雪 が凍りつきながら次々にくっつきあって大きくなった結果(けっか)、写真のような樹氷 となります。近づいてみると、風上(かざかみ)にとがったような形になっています。

樹氷 林の気温 は平均マイナス10℃くらい。これより高すぎても低すぎても樹氷 はできにくく、樹氷 ができる条件(じょうけん )がそろう場所はとても少ないのです。ちなみに寒い朝に木などに水蒸気 が凍ったものがつく現象を霧 氷 (むひょう)といいますが、樹氷 も霧 氷 の一つです。

蔵王で巨大な樹氷 林を作っているのは、主にアオモリトドマツという針葉樹(しんようじゅ) です。高さは5m以上あり、冬でも が落ちないので雪 や がつきやすく、巨大(きょだい)な樹氷 のもととなります。

樹氷 はスノーモンスターともよばれます。確かに、手をダラリとさげた怪物(かいぶつ)が今にも歩き出しそうに見えますね。まだ樹氷 は成長の途中(とちゅう)です。2月 なかばにはこの2倍以上の太さになり、いよいよモンスターらしくなります。

文 高嶋清明
高嶋清明(たかしま きよあき) 1969年山形県生まれ。昆虫写真家 。 昆虫写真家海野和男氏の助手を経て2008年4月独立。 山形県庄内地方に移り、新たなフィールドで活動中。 昆虫や植物を中心とした写真撮影のほかビデオ撮影や自然音録音も手がける。

過去の科学グラフィックス一覧

並び替え:

選択 写真家 種 類 月 別