2010年03月19日高嶋清明
ヤマアカガエルは、多(おお)くの生きものがまだ越冬(えっとう)中の早春(そうしゅん)に姿(すがた)を現(あらわ)し、卵
を産(う)みます。庄内(しょうない)地方では、雪
の少ない海岸近くで2月
なかばから、雪
の多い山間部(さんかんぶ)で4月
後半から卵
が見られます。
卵
はたくさん見られますが、卵
を産んだカエルはなかなか見ることができません。ヤマアカガエルは、産卵
がすむと再(ふたた)び地中にもぐって冬眠(とうみん)してしまうからです。カエルを見るには、産卵
に集(あつ)まっているところを探(さが)すのがいいでしょう。毎年、冬の後半には必(かなら)ず温かい雨
の降(ふ)る夜があります。この時がヤマアカガエルの産卵
(さんらん)を見るチャンスです。
条件(じょうけん
)がそろったある夜、ヤマアカガエルをさがしに出かけました。ヤマアカガエルの鳴(な)き声は小さいですが、とても特徴的(とくちょうてき)です(鳴き声はこちら)。声をたよりに産卵
場所を見つけました。小さな水
たまりに10匹ほどのオスが集まって、メスを待(ま)っていました。すでに産みつけられた卵
のかたまりがいくつか浮(う)かんでいます。
やがて、メスがやってきて一匹のオスが抱(だ)きつきました。それから30分ほどで産卵
開始です。オスが後足でメスの背中をなでると、それが合図(あいず)となってメスはたくさんの卵
を一気に産み出しました。卵
を全部出すまでは1分ほど。そこに背中にのったオスが精子
(せいし)をかけて産卵
は終了(しゅうりょう)です。写真はその時の様子(ようす)です。
一つ一つの卵
は、透明(とうめい)なゼリー状の膜(まく)におおわれています。この膜はとてもうすいのですが、水
を吸(す)って大きくふくらみます。卵
のかたまり全体も大きくふくらみます。はじめはピンポン球くらいだった卵
のかたまりは、数時間後にはソフトボールくらいになりました。