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コシボソヤンマ

2010年08月27日尾園暁

昼(ひる)もなおうす暗(ぐら)い、川沿(かわぞ)いの林(はやし)を歩(ある)いていたら、木(き)の枝(えだ)にひっそりとぶら下(さ)がっている大(おお)きなトンボを見(み)つけました。コシボソヤンマです。

コシボソヤンマはその名(な)のとおり、腰(こし)(じっさいは腹部(ふくぶ)のつけね)が細(ほそ)くくびれているのが特徴(とくちょう)です。こげ茶色(ちゃいろ)と黄色(きいろ)のしま模様(もよう)で、一見(いっけん )オニヤンマにも似(に)ていますが、オニヤンマよりはすこし小(ちい)さく、腰が細いので簡単(かんたん)に見分(みわ)けることができます。

北海道(ほっかいどう)から九州(きゅうしゅう)までの各地(かくち)に見られ、それほどめずらしいトンボではありませんが、なかなか人目 (ひとめ)につくことがありません。それは、明(あか)るい日中(にっちゅう)はこうして林の中(なか)で休(やす)んでいて、早朝(そうちょう)や夕方(ゆうがた)のうす暗い時間(じかん)にだけ、活発(かっぱつ)に飛(と)び回(まわ)るからです。この習性(しゅうせい)を黄昏活動性(たそがれかつどうせい)とよび、コシボソヤンマ以外(いがい)にも、この習性をもつトンボが何種類(なんしゅるい)もいます。

コシボソヤンマが生息 (せいそく)するのは、林や森(もり)の中を流(なが)れる (みず)のきれいな小川(おがわ)です。近(ちか)くにそんな水 辺(みずべ)があったら、うす暗い時間に行(い)ってみるか、日中なら川沿いの木の枝(えだ)をたんねんに探(さが)してみましょう。きゅっと腰のくびれた、スタイルのいいコシボソヤンマが見つかるかもしれません。

文 尾園暁
尾園暁(おぞの あきら) 昆虫写真家。 大阪生まれ。おさないころ、両親に買ってもらった図鑑をきっかけに、昆虫の魅力にとりつかれる。現在は神奈川県南部の湘南(しょうなん)に在住。地元と小笠原諸島(おがさわらしょとう)を中心に、虫たちを撮影する日々を送っている。

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