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特派員レポート

「科学と芸術の集い 宇宙とヒトをつなぐもの」 特派員レポート

「科学と芸術の集い 宇宙とヒトをつなぐもの」 特派員レポート

2010年02月03日戸田市立戸田東小学校 6年生 加藤 道明、保護者 加藤 由香

「一家に1枚宇宙図2007」の制作に参加された美術家小阪淳さん(写真:三田正明)
「一家に1枚宇宙図2007」の制作に参加された美術家小阪淳さん(写真:三田正明)

私は小学校6年生の長男を持つ母親です。この度「科学と芸術の集い 宇宙 とヒトをつなぐもの」のパンフレットの中で見つけた「一家に1枚宇宙 図」「地球から宇宙 の果てまで見られるソフトウェア」。
この言葉 に興味を持って参加することになりました、長男道明と母親由香の親子特派員レポートです。

我が家では

我が家では毎年文部科学省が発行する科学技術週間のポスターを壁に貼って見ています。
2007年版の「一家に1枚宇宙 図」もありますが、難しいところがあるため、このイベントに参加すれば、小学校6年生の長男も私ももっと理解が深まるのではないかと思ったのです。
我が家には幼稚園児の次男もおり、外出する時はいつも家族4人みんなでというのが基本でしたが、このイベントは乳幼児以下入場不可でしたので、長男と二人で参加することにしました。
大人向けのイベントに長男と二人で参加するのは初めてです。

行く前に

行く前に再度「宇宙 図」をよく見直しておこうということになりました。
Y:宇宙 が誕生したのは137億年前なのね。
M:大宇宙 SCALEの本も137億光年 離れた宇宙 背景放射の観測写真が最後になっているよ。
Y:宇宙 誕生直後の3分間でまわりにあるすべての物質のもとが生み出されたのですって。
M:たった3分で!
こんな会話をしながら驚いたり感心したり、楽しい時を過ごしました。

当日

2010年1月 17日、「科学と芸術の集い 宇宙 とヒトをつなぐもの」イベント当日、会場の日経ホールに到着すると受け付け開始30分前にもかかわらず、すでに2~30人の方が並んで待っていて関心の高さに驚きました。
受付を済ませて席を確保すると、ロビーに展示物がありましたので二人でじっくり見て回りました。
一家に1枚宇宙 図、宇宙 図の中心をなす宇宙 の膨張を描いたしずく型の図、南米チリで建設中の電波 望遠鏡 ALMAのポスターなど9枚のパネルとミクロネシアの「スターチャート 」が展示されていて、たくさんの方が熱 心に見ていました。
開始時間が近づき席に戻ると、580人収容のホールはほぼ満席でした。

ロビーの展示コーナーの様子(著者撮影)

三部構成

今回のイベントは「第一部 最新の宇宙 の姿」「第二部 古代の宇宙 観」「第三部 神歌・古謡のコンサート」の三部構成になっていますが、道明も私も宇宙 の詳しい話を聞ける事や国立天文台のソフトウェア「Mitaka」が見られる事をとても楽しみにしていましたので、いよいよだなと期待が高まりました。

第一部 最新の宇宙の姿

「第一部 最新の宇宙 の姿」では、まず2007年に文部科学省から発行されたポスター「一家に1枚宇宙 図2007」の制作に参加された美術家小阪淳さんが、宇宙 図の中心にあるしずく型の、宇宙 の膨張を描いた図のお話をされました。
道明には難しく、私もよくわからない部分もありましたが、小阪さんが「宇宙 に全く興味がなかったが、この仕事 をしてすっかり宇宙 にはまってしまった」とおっしゃったのには共感が持てました。
次に国立天文台小久保英一郎さんから「Mitaka」というソフトウェアを使ったお話がありました。
「Mitaka」は地球から観測上の宇宙 の果てまでを実際の観測データに基づいてリアルタイムに可視化するソフトウェアだそうです。
映像 の中で、地球を出発して途中土星 にちょっと立ち寄り、太陽系銀河系 を出て、宇宙 の果てまで向かう旅をしました。
宇宙 の中の地球の位置がとてもわかりやすかったです。
小久保さんのお話によると地球の住所は、
宇宙
局部超銀河
局部銀河 群
銀河系
オリオン腕
太陽系
地球
だそうです。地球にも住所があったのですね。銀河系 の渦巻き1本1本を「腕」と呼ぶ事をはじめて知りおもしろいなと思いました。
このソフトが家のパソコンで使えて、自由に宇宙 のいろいろな場所を見られたらすごく楽しいだろうなと道明も思ったようです。
*国立天文台「Mitaka」のサイトは、
http://4d2u.nao.ac.jp/html/program/mitaka/index.html
です。

国立天文台小久保英一郎さん(写真:三田正明)

第二部 古代の宇宙観

「第二部 古代の宇宙 観」では、古代の人々が想像 した宇宙 図が南山大学の後藤明先生によっていくつか紹介されました。
いくつかの古代の宇宙 図の映像 が映し出されて説明をされましたが、図が細かくわかりにくかったので、手元に詳しい図や解説があったらもっと理解できたかもと残念に思いました。
ただ古代の人々も、地域は違っても、太陽 や星に何かを感じ、それぞれの世界観・宇宙 観をもって図に表していたという事はとても興味深いです。

南山大学後藤明先生(写真:三田正明)

スターチャート

先生のお話の中で古代から伝えられているミクロネシアの航海術が紹介されました。
写真のものはロビーに展示されていましたが、「スターチャート 」といって、ミクロネシアの昔の航海師が若者に航海術を教えるときに使ったそうです。
貝殻は、例えば北極星 は真北、南十字座は南というように、目 印になる星の出る方位 を表しているそうです。写真のものは展示用に作られた物で、実際には毎回砂の上に貝や石を使って作り、伝え終わると壊してしまったそうです。舟に乗る時は記憶していなければいけなかったようです。
道明は「舟に持ち込めるものを作ればいいのに」と言っていましたが、記憶するぐらいでないと実際舟に乗った時に役立たないのでしょうね 。

会場で展示されたスターチャート(著者撮影)

第三部 神歌・古謡のコンサート

「第三部 神歌・古謡のコンサート」では、歌手のUAさんが奄美の島唄を、ハーニーズ佐良浜というグループが沖縄の神歌を歌ってくださいました。
UAさんが歌った島唄は、UAさんのお母様の出身地奄美諸島で、400年以上口承で伝えられてきて、神への問いかけや日々の暮らしをそれぞれの集落の言葉 で歌ったものが始まりだそうです。
歌詞の内容を話しながら歌ってくださいましたが、言葉 の意味がわからなくても気持ちの不安が喜びに変わっていく様子など感じられて、楽器との調和もとても素敵でした。

UAさん(写真:三田正明)

ハーニーズ佐良浜さんの歌は、初めは沖縄の陽気な感じの歌や踊りを想像 していましたが、神歌ということもあり静かな印象でした。現在も伊良部島佐良浜地区で行われている神願い(ニガイ)の時に歌われているそうです。
ツカサンマ(司母)と呼ばれる47歳から57歳までの女性達6名が中心となり、豊作・豊漁や健康・安全の祈願・感謝などのニガイを行い、太陽 や月 、北極星 、北斗七星などを指すといわれる七柱(ナナムイ)の神を中心とした神々に歌や踊りを捧げるのだそうです。
ハーニーズ佐良浜のメンバーは現役のツカサンマを卒業したばかりの方々という事なので、年間50回以上も時には夜を徹して行われることもある神事を務める想いや大変さなども聞いてみたかったです。
どちらの歌も小学生の道明には、言葉 の意味が分からず変わった歌だなと思ったようですが、このような歌を聴くのも良い経験になったのではないかと思っています。

ハーニーズ佐良浜さん(写真:三田正明)

とても良い時間を親子で過ごすことができます

今回は親子で参加しましたが、大人向けのイベントということもあって息子にとっては難しい内容もありました。しかし、わからない事はパンフレットを読んだり、私なりに説明したり、家に帰ってから調べられることは本などで調べたりして、さらに理解も深まったようです。
このレポート作成に当たっても息子とあれこれ話し合ったり、「こんな風に思ったのか」と新鮮な発見もあったりして楽しい時を過ごせました。「大人向けのイベントだから」と敬遠しないで、一つでも子どもと共有して楽しめることがあるのなら、参加されることをおすすめします。
下調べに始まり終わってからの話し合いまで、とても良い時間を親子で過ごすことができますよ。
私達は今後もまた親子でイベントに参加していきたいと思っています。

道明&由香

ロビー展示の様子(写真:三田正明)

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