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自分たちの手でもできるんだ 北海道版宇宙ロケット打ち上げ成功
2008年04月14日 橘悠紀(科学ライター)
宇宙 ロケットの打ち上げというと、大がかりなプロジェクトで、多くの費用がかかるものと思うかもしれません。しかし、北海道のNPO*や大学、企業などが力 を合わせて打ち上げに成功しているロケットがあります。北海道版宇宙 ロケットともいえるCAMUI は、北海道民のロケットに託す熱 い思いによって、実用化をめざした実験が行われています。
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| 提供:北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC) |
宇宙に寄せる夢を追い続けて
CAMUI は、NPOの北海道宇宙 科学技術創成センター(HASTIC)を中心に北海道内の大学や企業が協力 して打ち上げ実験を進めているロケットで、2008年3月 には、8回目 の打ち上げ実験が行われ、成功をおさめています。CAMUI 開発の中心となった北海道大学大学院教授の永田晴紀教授は、「CAMUI は、推進剤*に火薬ではなく、ポリエチレン などのプラスチック と液体酸素 を使う小型ハイブリッドロケットで、打ち上げにはこれまでのロケットの10分の1程度の費用しかかかりません。火薬を使うロケットのように製造施設や貯蔵施設などの設備に費用がかからないので、このように低価格にできたのです」と語ります。
また、このプロジェクトに連携している地元企業・植松電機の専務取締役の植松努さんは「子どものころから飛行機やロケットが好きで、自分で設計したり作ったりしていました。CAMUI は、宇宙
開発の夢の実現をめざしたものです」といいます。CAMUI は、多くの人のこのような思いが結実したものですが、地元である北海道の産業や暮らしに役立つものにしたいという願いもこめられています。ロケットに、地上観測や通信の機能をもつ人工衛星
を搭載し、その人工衛星
によって農作物のでき具合や漁場の位置の情報を送信したり、病院からはなれた場所に住むお年寄りの医療のための通信の仲立ちをするなどの目
標があるのです。
植松さんは、学ぶことや、工夫することの喜びを知ってほしいという思いから、子どもたちを招いて工場見学会も開いています。そこでは、自分たちでモデルロケットを製作して打ち上げられるだけではなく、CAMUI ロケットエンジンの、迫力
ある試験運転も見学できます。 CAMUI ロケットエンジンを手に入れるために必要なのは「お金
」ではなく、自分で作るための「能力
」と、「仲間」です。子どもたちは、ロケット開発は決して大がかりである必要はなく、自分たちの手でもできるのだということを実感するそうです。
夢を追い続ける人たちから生まれたCAMUI は、今も実用化に向けて改良が進められています。
*NPO 営利を求めず、社会に貢献する活動を行う団体
*推進剤 ロケットを打ち上げるための燃料
もっと知りたい人へ:北海道宇宙
科学技術創成センター
http://www.hastic.jp/



